トヨタと言えば世界的な自動車メーカーですが、ロボット開発の分野にも進出しています。
特に、トヨタではリハビリ支援に使えるロボットの開発を進めているようです。
現在、トヨタでは、主に3種類のロボット製品を展開しているようですのでひとつづつ見ていきましょう。
トヨタのリハビリロボット
歩行練習のアシストをするロボット
1つは、歩行練習のアシストが出来るロボットです。
これは、中核になっているのは、体に身につけて、ヒザの関節を補助するロボットスーツのようなものです。
しかし、特徴的なのは、ただ身につけるものだけではなく、その周辺機材とセットになっていることです。
まず、歩行や立ち上がりの動きを検知して、ヒザの動きをモーターで助けてくれる器具を装着しますが、これも、体の前の方向から付けやすくなるように構造が工夫されています。
他にも、立ち上がったら関節がロックされて、立った姿勢を維持しやすくするなど、細かい工夫が凝らされています。
そして、これを身に着けた上で、電動のトレッドミル(いわゆるルームランナーと言われるような、室内で走るための運動器具)に乗って、大きなモニターを見ながら歩行を進めます。
これによって、歩き回るための広い場所を必要とせず、また、モニターを見ながら、自分の足運びなどを確認しつつ歩行練習が出来るようになっています。
ある意味、ゲームセンターにある体感型ゲームのような形になっていますが、歩く、という動きを体に取り戻すリハビリのためには、ここまでの周辺設備を含めた形が、優れた形態なのかもしれません。
リハビリが出来るロボット
また2つ目に、「バランス練習アシスト」というリハビリが出来るロボットもあります。
これは、歩行中にバランスを崩してしまう高齢者の方などのリハビリに用いるものです。
バランスを取る練習というのは、他の歩行支援ロボットではあまり目立たない分野のように思えますので、独自性の高い分野なのかもしれません。
器具としては、電動の車輪と取っ手のついた乗り物に乗って、リモコンとモニターを使って、バランスを取るゲームをすることで、リハビリをするもののようです。
外見としては、一時話題になった、「セグウェイ」のような、電動の2輪の車輪の付いた乗り物を体のバランスで操作するものとよく似ています。
それをテレビモニターと組み合わせることでバランスゲームにしたものと言えそうです。
転倒防止用に、上から体を吊っているので、安全に訓練できます。
歩行を支援するロボット
3つ目は、体に身につけて歩行を支援するロボットですが、これは、1つめのロボットの、身につける器具の部分だけを独立させたもののようです。
他社からも続々と開発されている、下半身の関節の動きを助ける器具で、1つ目のものの用に大きな機材とセットになっていないぶん、手軽に扱うことができそうです。
まとめ
これらは、まだ完全な実用化・リース販売などには至っていないようですが、いくつかの医療機関に導入されて、開発が進められています。
ノウハウを蓄積して、実用化に向かって行くことでしょう。