益々注目を浴びるロボットや人工知能について、最近になって意識し始めた人も多いのではないでしょうか。
介護ロボットと並んで産業ロボットという言葉をよく見かけることと思います。
この産業ロボットとはどのようなロボットなのか調べてみました。
産業ロボットとは?
産業ロボットとは、文字通り産業の分野で使われるロボットのこと、なのですが、通常、農業やサービス業で使われるロボットは含まず、特に工業で使われるものを指すのが普通のようです。
自動車工場などで部品を組み立てる、腕のような機械を見たことがある方も多いと思いますが、一般的にはそのように工場で使う機械が産業ロボットと呼ばれています。
ISO(国際標準化機構)の定義では「3軸以上の自由度を持つ、自動制御、プログラム可能なマニュピレータ」となっているそうです。「自由度」と言うのは動かせる回転軸の数のことです。
例えば、人間で言うとヒジは1つの回転軸でしか動かないので自由度は1ですが、肩は3、腕全体では7で、かなり複雑な動きが可能です。
産業ロボットと呼ばれるには、「3軸以上」ですから、人間ほどではないにしても複雑な動きができる必要があるようです。
ロボットと言っても、上記の定義にもある通り、基本的に作業をする「腕」だけの物が多く、顔や足は無く、黙々と正確に部品を取り付けるなどの作業を得意としています。
また、介護ロボットと言われるものの中には、パワーアシストスーツと言われるような、人間が服のように着込んで人間の動作を追随・補助するものもあり、これも「ロボット」と呼ばれています。
しかし、産業用ロボットでは、最初は人間が動きを直接覚えさせたり、あるいはプログラムで動きを入力しますが、あとは自動でロボットが動くようになっています。
産業ロボットは、工場のラインなどで同じ作業を大量に、正確に繰り返すのが得意で、人間をしのぐ正確性やスピードを持っているものも多いです。
また、非常に重いものを取り付けたり、部品を削った粉や塗料にまみれた作業や、高熱の溶接、強力な刃物を使う工程など、人間が行うには危険・有害な作業工程も多くあります。
ロボットが行うことで、人間の安全が保たれるのです。
産業ロボットは、最近急速に発展している介護ロボットなどと比べると実用化されてからの歴史が長く、現場で使われて改良が繰り返されています。
まとめ
産業ロボットには「ドラえもん」のような愛嬌や柔軟なコミュニケーション能力などは無い代わりに、作業を速く・精密に・大量に行うことを極めています。
ロボットの洗練された進化の姿が、そこにあるのです。