ついに自殺ロボットの驚きの真相が明かされた!入水の本当の理由とは?

さまざまな事情を抱えた人が自ら命を絶つ行為である「自殺」。日本は戦争もなく平和な社会のはずなのに、それでも何らかのトラブルや事情を抱えて自殺を選択する人は後を絶ちません。

そんななか、実は過去に自殺行為に走ったロボットが存在していたことをご存知でしょうか。

「ロボットが自殺するなんて・・・」

「ロボットも働くのが嫌になったのか?」

などと様々な物議を呼んだロボット入水自殺事件。果たして本当に自殺だったのでしょうか。また、なぜそのような行為に及ぶことになったのでしょうか。

ロボットの開発会社からついに事故の原因が発表されました。詳しく見ていきましょう。

ロボット入水自殺事件とは?

アメリカのワシントンD.C.で起きたこの事故は、ショッピングモールで勤務中の警備ロボットが自ら噴水に入って動かなくなるという事件でした。

事故の写真はTwitter上にもアップされ、世界中の話題を集めたこの事故。日本では「ロボット自殺」の文字に、ある有名な漫画のシーンを思いうかべた人が多数いたようです。

それは手塚治虫の「火の鳥」に登場するロビタです。

ロビタはロボットなのですが、ロビタ達が集団で自殺をするという衝撃的なくだりがあり、ロボットが溶鉱炉に続々と身投げをしていくシーンは読者の記憶に深く残りました。

日本のTwitter上でのツイートにはこのロビタになぞらえたツイートが非常に多かったのです。

一方、ワシントンD.C.では、スティーブと名付けられていたこのロボットを悼んで写真やメッセージを手向ける人たちがあらわれました。

この数々のお供え物の写真もまた、SNSを通じて世界中に拡散されました。

なぜ、スティーブは噴水に身投げしたのか?

スティーブは「K5」というタイプの警護ロボットで、Knightscopeという会社が開発しています。もちろん、この事故が起こった後はKnightscope社が真相を究明すべく調査に入りました。

K5にはハードディスクレコーダーが搭載されており、音声と映像のデータが残っています。データの分析や実地テストを行った結果、結論が出されました。

原因は床面に使われていたレンガの表面の処理が甘かったために車輪がスリップを起こしていたのですが、ロボットの動作を司るアルゴリズムが認識できなかったことが原因と結論付けられました。

通常、スティーブのような自走するタイプのロボットの底面には移動用の車輪が備え付けられています。

この車輪の動作によって路面の状態なども把握し、ロボットに内蔵されたプログラムは段差を判定するシステムを機能させています。しかし、スティーブの事故があったときにはこの路面状態を正確に判断できるアルゴリズムにはなっておらず、結果として噴水との段差を認識できずに入水してしまったということです。

特にこの噴水は周囲に柵のようなものは存在しておらず、階段状に掘られた池が造られていただけでした。一度段差があるところでバランスを崩してしまうと、ロボットは物理的に体勢を戻すことも難しいものです。

このような複数の要因が重なったことにより、結果的にスティーブは噴水のなかに入水してしまったということです。少なくとも、多くの人が衝撃を受けた「自殺」という行為ではなく、さらには誰かがいたずらでスティーブを噴水に落としたわけでもなかったことが分かりました。

ちなみに、スティーブを開発したKnightscope社ではすでに改良を行っており、検出機能を改善するための研究開発にも着手しているそうです。

スティーブのような問題が身近に起こる可能性は十分ある

私たちにとって身近な存在になりつつあるロボット。これまでロボットといえば、工場などの生産現場で決められた動きを繰り返す生産ロボットのようなものが一般的でした。

「鉄腕アトム」や「ドラえもん」のようなヒューマノイド型ロボットは非現実的な空想の世界ものとされていたのですが、最近ではソフトバンクロボディクスが開発した「Pepper」のようなロボットも現れ、決して夢物語ではない現実的なものになってきています。

しかし、今回紹介したスティーブのような事例は、今後私たちの身近な場所でも起こり得る問題です。不測の事態が起こったとき、ロボットをどのように制御するかということは大きな問題といえるでしょう。

ちなみに、今回挙げた入水事故以外に起こる可能性があるものとしては、以下のようなものが考えられます。

  • ロボットがバランスを崩して転倒し、人が下敷きになる事故
  • アルゴリズムで予期せぬトラブルが発生し、制御不能になる事故
  • コンピュータウイルスや不正アクセスによって本来とは異なる動作をする事故

上記で挙げた問題はもちろんほんの一部であり、これら以外にも予測不能なトラブルが起こる可能性は十分あり得ることです。

身近な例でわかりやすいのが、ロボット掃除機の「ルンバ」の挙動です。正常に動作している状態では部屋の大きさや間取りを学習して勝手に掃除をしてくれる賢い存在なのですが、障害物があったり、いつもと違う部屋の掃除を任せるとトラブルを引き起こすことがあります。

特に注意しなければならないのが、やはりスティーブと同様に段差のある階段です。一般的な階段や段差であれば問題ないのですが、表面に光沢があったり滑りやすい場所に行くと、誤って階段から落下する危険性があります。

たとえば2階をルンバが掃除している最中に階段から落下し、階段の下で子どもが遊んでいた場合には深刻な事故に陥る可能性もあるでしょう。

それほどロボットは安全に設計されていたとしても、予期せぬトラブルや事故が起こる可能性があります。

今回紹介したスティーブの事故は、当初は「ロボットの自殺」として大々的に拡散されていってしまいました。しかし、その本質を追求していくと、これから到来するであろうロボットと人間が共存していく社会に向けて大きな警鐘を鳴らしている事案でもあるのです。

ちなみに、スティーブの事故の後、ショッピングモールではすでに別のK5が配置されて勤務しており、後任はロージーという愛称だそうです。

こちらはスティーブのTwitterアカウント

事故があって心配しましたが、元気そうで安心しました。スティーブは修理を終えたら水族館などで暫定的に仕事をするそうです。

漫画「火の鳥」は輪廻転生を繰り返すストーリーでしたが、ロビタならぬスティーブも再生を果たすのですね。

まとめ

最後にスティーブの充電パッドを献花台に見立てて数々のお供えがされている様子をご覧ください。

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