高齢化が進む社会に合わせて、高齢者の生活を助けるロボットの開発が、様々な企業や研究機関で進められています。
中でも、活発に研究開発が行われているものの1つが、歩行を補助するロボットです。
「寝たきり」という言葉が一般化して久しいですが、足腰が弱って歩行が困難になってしまうことは、高齢者や病気の方の生活に大きな問題を及ぼしています。
例えば、自分の足で歩いてトイレに行けるかどうかは、生活の質に大きく影響します。
このような、歩行の問題をロボットが補助する取り組みが進められているのです。
歩行補助ロボット
実用化されているサイバーダイン社の歩行補助ロボットHAL
例えば、サイバーダイン社のHALという、下半身に身につけて、関節の動きをモーターが助けてくれるロボットは、マスコミにも大きく取り上げられ、実用化されています。
このようなロボットはロボットスーツ、外骨格型などと呼ばれており、「履くロボット」などとも表現されています。
腰やヒザが弱ったり、痛んだりする方が身につけることで、体の動きを検知してロボットが助けてくれるものです。
続々と各社で開発されている歩行補助ロボット
他の企業からも続々と発表されています。
例えばトヨタが同様のコンセプトの製品を作っている他、古くから二足歩行ロボットの開発を進めてきたホンダでも、「Honda歩行アシスト」という製品のリース販売を開始しています。
ただし、ホンダの情報によれば、「歩行訓練器」という位置づけになっているようです。
例えば、電動アシスト自転車は、「走行訓練器」とは呼ばれませんが、まだホンダの同製品は、日常生活で常に身につけるサポートマシン、というところまでは進化していないのかもしれません。
その他、必ずしもモーターを使うものばかりでも無いようです。
例えば、今仙技術研究所が発売している、「ACSIVE」という製品は、バネの力で歩行を支援するもので、モーターなどの動力は使っていないそうです。
こうなると、あまり「ロボット」というイメージからは想像しづらいかもしれませんが、メリットは大きいと思われます。
高価な部品を使わず、修理やメンテナンスも含めて低コストで済むでしょうし、軽量化出来る点でも優れています。
また、ヒザ・腰に注目した製品が多い中、早稲田大学では、足首のサポートを行う「RE-Gait」というものを開発しています。
これも少し大きな靴のようなもので、軽くて目立たない点が大きなメリットのようです。
まとめ
このように、様々な企業・機関から、多様なアプローチの歩行を補助する支援機械・ロボットが開発されています。
今後も、さらに効果の高いものが、より手軽になるように、さらなる発展が期待されます。